第23回開催
2014NEW　環境展
The 23rd New Environmental Exposition 2014
2014年５月27日（火）ー30日（金）
＠東京ビッグサイト
　パンフレットは１部100円で販売されていました。
　　　　　　　　　　　　　　　入場料は1,000円ですが、事前登録で無料となりました。

東京ビッグサイトで開催された第23回の環境展に、5月27日（火）に参加してきました。
参加の目的は、動物保健衛生に関して「排泄物」の処理について取材することです。
大量飼育している家畜の農場では、飼育している動物が排泄する糞尿の量も大変なものとなります。
量だけではなく、臭いも周辺住民にとっての悪臭として問題になります。
農場で出てくる排泄物の処理についても、法律で規制されていたはずです。
　→「家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律（家畜排せつ物法）」　

そういう訳で、今回の環境展では、家畜動物の糞尿処理に関連するブースを中心に回って来ました。
取材した内容については、まだまだ不勉強のため、理解の足りない箇所や間違いが含まれている可能性があります。
その点についてはどうかご容赦下さい。また、ご指摘頂けますと大変有難く存じます。

補足：　法律と言えば、食品リサイクル法の展示もありました。
　　　（全国食品リサイクル登録再生利用事業者事務連絡会のブース）


　取材した企業の一覧表

バイオマス・ジャパン株式会社　

乾式メタン発酵施設を取り扱っている。
この施設によって牛糞を発酵させ、堆肥と乾燥肥料を得ることが出来る。
それに加えて、発酵中に発生するガスを利用して発電を行う。
この発電は、堆肥と乾燥肥料の作成にも使用することにより電気代の節約になるが、さらに余剰の電力が残るためこれを売電することでの利益を上げることも可能となる。
つまり、建設費を投資しても、生ごみや牛糞の処理を請け負い、その処理費の収入と余剰電力の売電による収入で利益を上げることが出来れば、事業として成立することになるわけで、そういった事業を行っているところを取り引き先として、バイオマス・ジャパン株式会社はこの乾式メタン発酵施設を販売している。

株式会社 天神製作所
動物の糞を発酵させるためには、大きなプールのような発酵槽の中に大量の糞を入れておくことになる。
この大量の糞は入れっぱなしではなく、酸素の供給のために適宜の撹拌（切り返し）が必要である。
天神製作所は、この切り返しに関わる発酵攪拌機を取り扱っている。
天神製作所の攪拌機は垂直式であり、２軸のスクリューでしっかりと撹拌することが出来る。
しかも「片懸垂式発酵攪拌機」では、発酵槽の壁を減らすことが出来るため、どこからでも投入・取り出しが可能となるメリットが特徴。

株式会社 ミライエ　　　　
動物の糞の発酵には、発生する悪臭が問題となる。
ミライエの取り扱う「高圧通気システム イージージェット」での堆肥化では、切り返しの必要がなく、悪臭の心配もない。
また、堆肥全体に高圧酸素をムラなく供給して、堆肥の品質アップも図れることが特徴。
「高圧通気システム イージージェット」は、機器部と通気部で構成される。
機器部には従来のターボブロウに代わり、エアコンプレッサーが採用されている。
通気部には堆肥舎の形状、面積に応じてデザインした配管を採用し、すみずみにまで確実に酸素を供給。
これによって、悪臭を発生させずに、高品質の堆肥の作成が可能になるという原理。

株式会社 ZEエナジー　　　
炭化装置を取り扱う。
鶏糞はもちろんのこと、水分を含んだ汚泥からペーパースラッジまであらゆる産業の廃棄物に対応出来るとのこと。
非常に多種類の廃棄物サンプルを用いた長年の研究と開発で、様々な物質に対応した独自の炭化技術が特徴。
鶏糞から生成された炭の用途として、土壌改良材、肥料、燃料などが挙げられている。

株式会社 アイズ・オン　　　　　
動物の糞の発酵には、発生する悪臭が問題となる、と書いたが、業務用高濃度オゾン発生器を取り扱う会社である。
高濃度オゾン発生器で脱臭するのだが、糞の発酵までの大規模な脱臭には対応していないようである。
しかし、動物には臭いはつきものであるため、脱臭効果の機材として動物保健衛生との関連は深いと考えられる。
オゾンは酸化還元電位が高いため、非常に強い酸化力があり、これにより臭いの原因物質を分解する。
また、菌やウイルスも分解するため、除菌作用もあるとされ、この点においても動物保健衛生との関連が深いと言える。

有限会社　マルタ商会
ペットの糞処理機「ほとんど臭ワンNewサム」の取扱い。

自治体によっては、ペットの糞をトイレに流したり、燃えるゴミに出したりするのを禁止しているところもあるらしい。
そういった地域では、この「ほとんど臭ワンNewサム」が非常に役に立つ。
これは、ペットの糞だけではなく、生ゴミも含めて、バイオの力で分解してしまう処理機である（屋外設置型）。
イヌの外形をしていて非常に愛らしい本体の中にバイオ剤が入っており、１日に700グラムまでの生ゴミを処理可能。
正しい使い方をすれば、発酵する前に分解するスピードのために臭いは発生せず、また水と炭酸ガスに分解する能力でバイオ剤の量もほとんど増えないと解説されている。
ペットの糞については、燃えるゴミで出す時のゴミ袋代や、トイレに流す場合の下水道代も節約できるとされる。

株式会社　サンニック　　　　　
独自の製品を用いて、あらゆる場所の鳥害対策を設計・施行する。
人間より目がよく、目に頼った生活をしている鳥だからこそ、視覚に訴える形での対策が効果を発揮するとのことから、3Dレンズや、ドットマンプレートを使った視覚効果での対策器材を使用している。
この視覚効果は鳥だけでなく、人間でも同様に効果があり、ドットマンプレートは人間が見てもクラクラしてきて気持ち悪くなる。

キーオン株式会社
全く新しい鳥獣害対策機器、フラクタルインパルス式防除機を取り扱う。
野鳥や野生動物の追い払いのための音を利用した装置のこと。
しかし、”音”という表現は適切ではなく、それでは「バーン！」といった大音量の爆発音などで動物を追い払うことを思い浮かべがちだが、ここでいうフラクタルインパルスとは音というよりも波動のエネルギーのようなものであり、音量そのものはザーッという小さなノイズ音でありながら、その波動が向けられた動物はたまらず逃げていくことになる。
これは、百聞は一見にしかずであり、キーオン株式会社のホームページを訪問し動画で確認されることをお勧めする。
飛行場や養殖場、畜産施設などで鳥の追い払いに高い効果を上げている。

キーオン株式会社ホームページより引用
「被害が拡大しているとはいえ、野生鳥獣の取扱いについては、国から鳥獣保護法のため捕獲や傷つける事が禁じられています。当社のシステムは電気柵や網を使わずに野生動物達を傷付ける事なく防除対策をいたします。」
→　ここでも法律との関連あり：　鳥獣保護法